近年、広告や情報表示の手段として注目されているのが「LEDディスプレイ」です。鮮やかな映像と、省エネ機能や耐久性の高さが特徴です。

この記事では、LEDディスプレイの基本的な仕組みや導入時のメリット・デメリット、設置手順・注意点を解説します。

液晶ディスプレイとの違いにも触れていますので、効果的な広告や情報表示を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

LEDビジョンと液晶ディスプレイの違い

LEDビジョンと液晶ディスプレイ(LCD)は技術や性能に違いがあるため、利用するシーンに合わせて選ぶことが重要です。ここでは4つの違いを解説します。

  • 技術
  • 明るさ・視認性
  • 解像度・画質
  • 省エネ機能

それぞれ見ていきましょう。

技術

LEDビジョンは発光ダイオード(LED)を直接利用して画像を表示します。個々のLEDが画面上のピクセルを構成し、発光することで画像を作り出すことが特徴です。

一方、液晶ディスプレイは、液晶パネルを使用して画像を映し出します。バックライトからの光を液晶パネルが調整し、画像を生成する仕組みです。

この違いから、LEDビジョンはより明るく、視認性に優れています。

明るさ・視認性

LEDビジョンは、LEDが直接光を放つため明るく見えます。たとえば、晴れた日の屋外でも、鮮明に画面が見えます。強い日差しの中でも内容を確認でき、多くの人の注目を集められるのが強みです。

一方、液晶ディスプレイは、バックライトを使って光を出すため、LEDビジョンよりも明るさが劣ります。たとえば、屋外で使うときには、画面が見づらくなるため適していません。

ただし、室内で使う場合には十分な明るさを発揮できるため、用途に応じて使い分けることが大切です。

解像度・画質

解像度とは、ディスプレイが表示できるピクセル(画素)の数のことです。解像度が高いと画像や文字をより細かく、鮮明に映し出すことが可能です。液晶ディスプレイは、高解像度であることが多いため、細部まで鮮明な映像を要するシーンに適しています。

一方、LEDビジョンはピクセル密度が低いため、解像度が劣ることがあります。しかし、技術の進化により高解像度の製品も増えているため、仕様を確認しましょう。

関連記事:LEDビジョンの解像度とは?計算方法や選び方を解説

省エネ機能

LEDビジョンはLEDが直接光を放出するため、無駄なエネルギー消費が少なく、発光効率が高いことが特徴です。また、長寿命で耐久性が高く、長期間安定した性能を維持できます。そのため、省エネ効果に優れており、環境にやさしいといえます。

一方、液晶ディスプレイはバックライトを使用して光を出すため、消費電力が高くなりがちです。バックライトの寿命も問題となることがあり、LEDビジョンと比べると省エネ効果は劣ります。

LEDディスプレイのメリット

ここでは、LEDディスプレイのおもな5つのメリットを解説します。

  • メリット①電気代の節約につながる
  • メリット②耐久性がある
  • メリット③屋外でも映像が綺麗に映る
  • メリット④故障した際のリスクを最小限に抑えられる
  • メリット⑤サイズを自由自在に決められる

それぞれ見ていきましょう。

メリット①電気代の節約につながる

電気エネルギーを効率よく光に変えるため、消費電力が少ないことが特徴です。たとえば、従来の液晶ディスプレイはバックライトを使用しているため、電力消費が高くなります。一方、LEDは直接光を発することでエネルギーのロスを減らします。そのため、電気代の節約につながり、長期的なコスト削減が期待できます。

また、エネルギー効率がよいため、エコの観点でも利点があるでしょう。1日の電気使用時間が多くなりがちな場合に導入すると、電力使用量の大幅な削減が可能です。

メリット②耐久性がある

液晶ディスプレイの寿命が約3万時間といわれるのに対し、LEDディスプレイは約5万時間以上の耐久性があります。たとえば、1日10時間使用する場合、14年近く使用できる計算です。これにより、頻繁に買い替える必要がなく、長期的なコストメリットを得られるでしょう。

また、温度変化や湿度、雨風などの厳しい条件下でも劣化しにくいことが強みです。そのため、過酷な環境でも安定した性能を発揮し、屋外での使用にも適しています。

メリット③屋外でも映像が綺麗に映る

直接発光するため、日中の強い日差しの下でも鮮明に映像を映せることが利点です。そのため、屋外や広告に適しており、遠方からでもよく見えます。たとえば、看板として使用する場合、昼夜問わず綺麗に映像を映せるため、効果的に宣伝できます。

また、明るさを調整することで、時間帯や天候に応じた最適な輝度の設定が可能です。これにより、シーンに合った視認性を保てます。

メリット④故障した際のリスクを最小限に抑えられる

液晶ディスプレイの一部が故障すると、全体を交換する必要がありますが、LEDディスプレイは故障した部分のみ交換できます。たとえば、一部のLEDが故障した場合、該当パーツだけを修理することで、全体の交換を避けられます。これにより、故障によるリスクを最小限に抑え、経済的な負担軽減が可能です。

また、故障箇所の交換が迅速に行えるため、ダウンタイムの短縮につながります。そのため、業務の中断を防ぎ、安定して運用できます。

メリット⑤サイズを自由自在に決められる

LEDディスプレイはパネルの組み合わせにより構成されているため、サイズや形状を自由に決められます。たとえば、巨大なスクリーンを作成したり、曲面のディスプレイを設置したりすることも可能です。これにより、設置場所や目的に応じて最適なサイズを選べ、より多くの人の目に留まりやすくなります。

また、モジュール式の設計により、設置や移設が容易で、イベントや展示会などの一時的な用途にも適しています。さらに、デザインの自由度が高いため、クリエイティブな演出や広告にも効果を発揮するでしょう。

LEDディスプレイのデメリット

デメリットを理解しておくことで、導入後のトラブルを防ぎ、最適な選択ができます。ここでは、おもな4つのデメリットを紹介します。

  • デメリット①導入費用が高い
  • デメリット②熱に弱い
  • デメリット③保証期間が短い可能性がある
  • デメリット④故障すると広告の宣伝ができなくなる

それぞれ見ていきましょう。

デメリット①導入費用が高い

LEDディスプレイは、大きさや解像度により価格が大きく変動します。たとえば、大規模なLEDディスプレイを設置する場合、多くのLEDが必要となり、コストが増します。また、専門的な設置作業が必要なため、追加費用がかかることも。

そのため、初期投資が高額になりやすく、予算計画を詳細に立てることが重要です。また、設置後のメンテナンスや運用コストも考慮し、長期的な視点による費用対効果の検討をおすすめします。

関連記事:LEDビジョンの価格を購入・レンタルで分けて解説

デメリット②熱に弱い

LEDディスプレイは発熱しやすく、とくに高温環境下では故障のリスクが高まります。長時間使用すると、表面温度が50度を超えることもあり、適切な冷却や通風が必要です。

屋外設置の場合、夏の高温や直射日光でさらに熱がこもりやすくなるため注意しましょう。設置場所や使用環境を慎重に考慮し、適切な冷却対策を講じることが重要です。

デメリット③保証期間が短い可能性がある

液晶ディスプレイの保証期間は5年など、比較的長い傾向にあります。これに対し、LEDディスプレイの保証期間はメーカーや販売会社によって異なりますが、一般的には1~3年程度です。

保証期間が短いと、故障時の修理費用が自己負担となるリスクがあります。とくに初期不良や早期のトラブルに対して、十分な保証がないと不安が残るでしょう。購入時には保証内容を細部まで確認し、必要に応じて保証延長オプションの検討をおすすめします。

デメリット④故障すると広告の宣伝ができなくなる

故障部位によっては、該当箇所だけでなく全体の表示が影響を受けることがあります。たとえば、広告用のディスプレイが故障した場合、重要なメッセージや情報部分が表示されなくなるケースが想定されます。この場合、修理期間中は宣伝効果が失われ、広告の効果が下がってしまうでしょう。

迅速に修理対応できる体制を整え、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。

LEDディスプレイを設置する際の手順

ここでは、LEDディスプレイを効果的に設置するための具体的な手順を解説します。

  • 手順①活用目的を決める
  • 手順②設置場所を決める
  • 手順③視認距離に合わせてサイズやピクセルピッチを決める
  • 手順④設置予定場所に設置できるかどうかを確認する
  • 手順⑤暴風・防塵に対する対策を考え

それぞれ見ていきましょう。

手順①活用目的を決める

どのような目的で使用するのかを明確にすることで、必要な機能や性能が把握できます。以下は具体的な活用例です。

活用例

目的

店舗前の広告表示

  • 人々の目を引き、店舗への集客を促進する
  • セールや新商品の告知に効果的

駅構内の情報案内

  • 乗客に対して最新の情報や案内を提供する
  • 駅の利用者に便利な情報を迅速に伝える

車両に取り付ける移動広告

  • 移動中の広告として広範囲に情報を届ける
  • さまざまな地域で広告効果を狙う

建物の外壁に設置するビルボード

  • 高い視認性で広範囲の人々に広告を届ける
  • ブランドの認知度を向上させる

スタジアムの大型スクリーン

  • 観客に臨場感を提供し、イベントの魅力を高める
  • スポーツやコンサートの演出に最適

このように、目的が明確になると、最適なディスプレイを選べるでしょう。

手順②設置場所を決める

設置場所によってディスプレイのサイズや設置方法が変わります。具体的な計画を立てるためには、早めに設置場所を確定させることが重要です。

たとえば、駅構内に設置する場合、視認性を高めるために人が多く集まる場所が適しています。車両に取り付ける場合は、走行中の振動にも耐えられる仕様であることが重要です。

目的に応じた設置場所を選び、シーンに合った視認距離を設定できると、ディスプレイの効果を最大限に引き出せるでしょう。

手順③視認距離に合わせてサイズやピクセルピッチを決める

ピクセルピッチとは、LED素子間の距離のことで、密度が高いほど解像度が上がります。たとえば、近距離で見る駅構内のディスプレイはピクセルピッチが細かいほうが適しています。つまり、視認距離が短い場合は、ピクセルピッチを小さくして高解像度にすることが必要です。

設置場所が決まったら、視認距離に応じてディスプレイのサイズやピクセルピッチを決定しましょう。

一方、遠距離から見るビルボードは、多少ピクセルピッチが広くても視認性に問題はありません。適切なサイズとピクセルピッチを選ぶことで、表示内容がより鮮明に伝わります。

手順④設置予定場所に設置できるかどうかを確認する

選んだ場所に実際にディスプレイを設置可能かを確認します。以下のチェック項目を参考にしてください。

チェック項目

詳細

設置場所の耐荷重の確認

ディスプレイの重さに耐えられるかどうかを調べる

構造の確認

設置場所の構造がディスプレイの設置に適しているか確認する

風の影響の考慮

ビルの外壁に設置する場合、風の強さや方向を考慮し、必要に応じて補強する

振動への対策

車両に取り付ける場合、走行中の振動に耐えられるかどうかを確認する

固定方法の検討

ディスプレイが確実に固定される方法で、落下リスクを防ぐ

これらの確認を怠ると、安全性に問題が生じる可能性があるため、細部までチェックしましょう。

手順⑤暴風・防塵に対する対策を考える

LEDディスプレイを屋外に設置する場合、天候や環境による影響を考慮し、防風・防塵対策を講じることが大切です。たとえば、IP65規格のディスプレイは、ほこりや水の侵入を防ぎ、過酷な環境下でも安定して動作します。

また、海沿いや砂漠地帯では、塩害や砂塵の影響を受けやすいため、とくに厳重な対策が必要です。強風が吹く地域では、ディスプレイが飛ばされないように強めに固定することで安全が確保されます。

長期間にわたって安定した運用をするためには、定期的なメンテナンスと点検が欠かせません。環境要因による劣化や故障を早期に発見し、対策を打つことを心がけましょう。

LEDディスプレイを設置する際の注意点

設置する際に重要なポイントを押さえることで、トラブルを未然に防ぎ、効果的にディスプレイを活用できます。ここでは、とくに注意すべき4つのポイントを解説します。

  • 注意点①景観条例
  • 注意点②屋外広告物条例
  • 注意点③製品によって防水耐性が異なる
  • 注意点④視線誘導

それぞれ確認しましょう。

注意点①景観条例

景観条例は、美しい街並みや良好な都市景観を保護するために地方自治体が制定する規則です。地域によって規制が異なり、LEDディスプレイの設置が制限される場合があります。

たとえば、歴史的な建造物が多い京都や長崎では、建物の高さや外観の色彩に関する規制があり、景観を損なわないように厳しい規制が設けられています。

このため、設置前に必ず該当地域の条例を確認し、必要な手続きを行うことが重要です。各自治体のホームページや担当部署に問い合わせることで、詳細な情報を得られます。

注意点②屋外広告物条例

屋外広告物条例は、公共の場に広告物を設置する際の規制に関する法律です。広告物の大きさや設置場所、表示内容などが制限されることがあります。たとえば、表示できる時間帯や音声出力の可否なども規制対象となる場合があります。

そのため、LEDディスプレイを設置する際に、事前に自治体に申請し許可を得ることが必要です。違反すると罰則が科されることもあるため、詳細な規制内容を確認し、遵守することが不可欠です。

注意点③製品によって防水耐性が異なる

LEDディスプレイの防水耐性は製品によって異なります。屋外に設置する場合は、防水性能が高い製品を選ぶことが重要です。防水性能は一般的にIP保護等級で示され、IP65などの規格がよく使用されます。この規格により、ほこりや水の侵入を防ぐ性能の確認が可能です。

たとえば、IP65の規格が適用される場合、あらゆる方向からの低圧の水流に対して保護されていることを意味します。雨や湿気にさらされる環境では、防水性能が低いと故障のリスクが高まるため、慎重に製品を選定しましょう。

注意点④視線誘導

ターゲットとなる人から、ディスプレイが見やすい位置に設置されているかどうかがポイントです。たとえば、高速道路沿いに設置する場合、通行車両が短時間で通り過ぎるため、シンプルで目立つ内容の広告が効果を発揮します。

また、人通りの多い場所では、動きのあるコンテンツやインタラクティブな要素を採り入れることで、視線を引きつけられます。

さらに、複数のディスプレイを設置する場合は、目に留まったあとの視線の動きも重要です。ディスプレイから次に見せたい商品や情報へと自然に誘導するような配置を考えるとよいでしょう。設置場所に応じた適切なコンテンツを選び、効果的な視線誘導を実現してください。

まとめ

LEDディスプレイを効果的に設置するためには、景観条例や屋外広告物条例の確認、防水耐性の選定、そして視線誘導の工夫が欠かせません。これらの注意点を踏まえることで、安全かつ効果的にLEDディスプレイを活用できます。

LEDディスプレイの導入に際し、専門的なサポートが必要な場合は、キノテックのサービスを利用するのも1つの選択肢です。キノテックでは、多彩な用途に対応した高精細LEDディスプレイのレンタル・販売を行っており、イベントやプロモーションのサポートを提供します。LEDディスプレイの導入やレンタルに興味がある方は、ぜひキノテックのサービスの利用をご検討ください。

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監修者
木下 大輔

<役職>キノテック株式会社 代表取締役

<経歴> 大学卒業後、三菱電機子会社でLEDビジョンのレンタル・運営業務に従事。 その後、技術取締役として映像技術会社を経て2020年にキノテック株式会社設立。