近年、都市部の大型ビジョンを中心に注目を集めているのが「3D LEDビジョン」です。従来の平面ディスプレイとは一線を画す、映像が飛び出して見える革新的な表示技術です。

本記事では、3D LEDビジョンの仕組みや、導入時の注意点を解説します。導入を検討している企業担当者の方や、話題の3D広告に興味がある方は参考にしてください。

3D LEDビジョンとは

3D LEDビジョンとは、LEDディスプレイを用いて、立体的な視覚効果を演出するデジタルサイネージ技術です。まるで、画面から飛び出しているように見える表現が特徴です。

とくに注目を集めているのが「裸眼3D」と呼ばれるもので、特別なメガネやデバイスを装着せずに、立体映像を楽しめます。ブランディングやプロモーションへの活用が進み、SNSを通じた拡散効果も期待されている注目の屋外広告です。

関連記事:LEDビジョンとは?その仕組みや設置するメリットを解説

3Dに見える仕組み

3D LEDビジョンが「なぜ映像が飛び出して見えるのか?」と不思議に思った方も多いでしょう。ここでは、3Dに見える仕組みを解説します。

  • 目の錯覚
  • 湾曲ディスプレイ
  • 視点の計算

詳しく見ていきましょう。

目の錯覚

3D LEDビジョンが立体的に見える要因は、「錯視(さくし)」と呼ばれる目の錯覚です。人間の目と脳は、視差や遠近感などの情報をもとに奥行きや立体感を認識しています。

3Dコンテンツはこの原理を応用し、実際には平面であるディスプレイに、奥行きや飛び出し感のある映像を表示し、脳が立体と誤認する仕組みです。とくに影の付き方や動き、枠の構造に工夫を凝らすことで、あたかも本物が目の前に存在しているような演出が可能になります。

湾曲ディスプレイ

立体映像をさらに際立たせるのが、湾曲(オーバル型)ディスプレイの活用です。平面では実現が難しい奥行きの演出も、湾曲によって映像の視差が自然に広がり、没入感のある3D表現が可能になります。

とくに、正面と側面が連続して見える構造のディスプレイは、映像が画面の外にまで広がっているように見え、視覚に強烈なインパクトを与えます。都市部の大型ビルや交差点など、滞留時間が長く視認性の高いエリアでの活用が効果的です。

視点の計算

3D LEDビジョンでは、あらかじめ視聴者の「視点」を想定してコンテンツが設計されています。スイートスポットと呼び、もっとも立体感が強調される位置を緻密に計算してコンテンツが制作されるのが特徴です。

たとえば、新宿駅前の「クロス新宿ビジョン」では、歩行者の動線や信号待ちの位置を考慮し、その位置から最大限の効果が得られるように設計されています。反対に、スイートスポットを外れると立体感が薄れ、効果が十分に発揮されない場合もあります。

このため、設置場所と視聴者の動線を正確に把握することが、導入成功のポイントです。

3D LEDビジョンが注目される理由

3D LEDビジョンが注目される理由は、下記3つです。

  • 視覚的なインパクトがあるから
  • SNSで拡散しやすいから
  • 強力な広告戦略となるから

詳しく解説します。

視覚的なインパクトがあるから

まるで映像がビルから飛び出してくるかのような立体表現は、通行人の目を一瞬で惹きつけ、広告の訴求力を格段に高めます。非日常的な演出は、企業や商品の印象を強く残し、記憶にも定着しやすいため、ブランディングにも効果的です。

また、視覚の驚きが人の興味関心を引き出し、自然と足を止めさせることから、高い注目度が期待できます。

SNSで拡散しやすいから

3D LEDビジョンは、ユニークで臨場感あふれる映像演出により、SNSで拡散されやすいメリットがあります。思わず写真や動画に収めたくなる映像が多く、投稿されたコンテンツが話題になれば、広告のリーチを一気に拡大できます。

とくに、若年層をターゲットにしたプロモーションでは、SNSを通じた自然な口コミ効果が絶大な影響力を発揮。広告費をかけなくてもユーザー自身が拡散を担ってくれる仕組みは、現代のマーケティングにおいて効果的な手法です。

強力な広告戦略となるから

3D LEDビジョンは、従来のデジタルサイネージに比べ、強力で柔軟な広告戦略を実現します。下記のような目的に応じて、映像コンテンツを自由にカスタマイズできるため、視聴者に刺さる訴求を行えます。

  • イベント・映画とのタイアップ
  • 限定キャンペーン

また、見るだけで面白い映像体験自体が、広告コンテンツとして成立する点もメリットです。企業のブランド価値を高めたり、話題性を喚起したり、多面的なプロモーションを行えます。

他社との差別化を図り、印象に残る広告展開を目指す企業に、3D LEDビジョンは理想的な選択肢となるでしょう。

3D LEDビジョンの設置が向いている場所と向いていない場所

3D LEDビジョンは、場所によって広告効果が大きく変わるため、設置場所選びが重要です。設置が向いている場所と向いていない場所は、下記のとおりです。

設置が向いている場所

設置が向いていない場所

  • 人が立ち止まりやすい場所
  • 一定の視聴時間を確保できるエリア
  • 滞在時間が長い場所
  • 建物の窓際から見えるポジション
  • 写真を撮りたい動機が強い場所
  • 移動速度が速い場所
  • 歩行者が少ない郊外エリアやアクセスが限定的な場所
  • 斜めからしか見えないような場所
  • 人が集まるとクレームになりやすい立地
  • 通行が妨げられるエリア

それぞれ解説します。

設置が向いている場所

3D LEDビジョンは、人が自然に立ち止まり、視点が安定する場所に最適です。駅前広場や大型交差点では、信号待ちや待ち合わせ中に3D映像を体感でき、SNS拡散につながります。

また、商業施設の入口や喫煙所、カフェの窓際といった場所も効果的です。来訪者が長時間滞在しやすく、腰を据えて映像を楽しむ余裕が生まれるため、3D映像のインパクトを最大限に活かせます。

さらに、観光地やイベント会場のように「写真を撮りたい」という動機が生まれる場所なら、拡散効果が一層高まります。

設置が向いていない場所

3D LEDビジョンは、視聴者が立ち止まれない場所では効果を発揮しにくい傾向があります。高速道路沿いや電車内では移動速度が速く、3Dの立体感を体験する前に視界から消えてしまいます。

また、歩行者が少ない郊外や建物の裏側、視界が限定される場所も不向きです。十分な視界が得られず、映像の魅力を伝えきれません。

さらに、狭い歩道や他店舗前など人が滞留できない場所では、クレームや安全リスクも懸念されます。設置前には、現地の人の流れや滞留状況を確認しましょう。

3D LEDビジョンを導入する際の注意点

3D LEDビジョンを導入する際は、下記を押さえておきましょう。

  1. 設置場所に応じた映像設計が必要
  2. 天候や明るさで見え方が変わる

詳しく解説します。

関連記事:LEDディスプレイの欠点は?選び方や注意点も紹介

設置場所に応じた映像設計が必要

3D LEDビジョンは、どこにでも設置すれば効果が出るわけではありません。大切なのは「スイートスポット」と呼ばれる、立体的に見える視点からの見え方を前提にした映像設計です。

L字型や湾曲型ディスプレイでは、視聴者がどこから見るかを考慮して、映像の角度や演出を調整する必要があります。下記も踏まえて設計しなければ、本来の立体効果を発揮できず、広告効果を損なうリスクがあるので注意しましょう。

  • 歩行者の動線
  • 信号待ちの時間
  • 周辺建築物

3D LEDビジョンを設置する際は、事前のロケーション調査と映像の検証を行うことが重要です。

天候や明るさで見え方が変わる

屋外に設置される3D LEDビジョンは、天候や時間帯によって見え方が大きく左右されることがあります。とくに、日中の強い直射日光下では、画面の輝度が不足して映像が見づらくなることも。

これを防ぐためには、屋外用で最低でも5,000cd/mm以上の高輝度タイプを選定するのが理想です。また、雨や雪といった悪天候に対応するため、防水・防塵設計を施した機材を採用する必要があります。

視認性と耐久性の両立が求められるため、環境に応じたスペック選びと、適切なメンテナンス体制の構築を行いましょう。

3D LEDビジョンの導入事例

ここでは、3D LEDビジョンの導入事例を紹介します。

  • クロス新宿ビジョン
  • ハビウル渋谷(渋谷)
  • 江南コエックスモール(韓国)

それぞれ見ていきましょう。

クロス新宿ビジョン(新宿)

新宿駅東口に設置された「クロス新宿ビジョン」は、日本でもっとも話題となった3Dサイネージ事例です。湾曲ディスプレイに映し出される「巨大猫」は、まるでビルの屋上に猫がいるかのような立体感で、人々の視線を釘付けにしました。

4K相当の高精細映像と150mm超の巨大ビジョン、人が滞在しやすい駅前広場という立地条件が、SNSでの拡散にもつながって国内外で話題に。リアルタイム配信やVR視聴対応など、多彩な技術連携も注目ポイントです。

参考:PRTIMES|「巨大猫」3D動画が世界に拡散された『クロス新宿ビジョン』。先端の表現手法を駆使する新ビジョンが、7月12日(月)より本放映をスタート

②ハビウル渋谷(渋谷)

渋谷の賃貸ビル「ハビウル渋谷」に設置された3D LEDビジョンでは、可愛らしい犬のキャラクター「ハビウルくん」が登場します。スケートボードで画面から飛び出したり、画面に挟まれたりするアニメーションは、ユーモアと臨場感にあふれ、通行人の心を掴みました。

まるでアニメ映画のワンシーンのような演出が、都市の喧騒の中で一瞬の癒しと驚きを提供し、SNSでも話題に。親しみやすいキャラクターを活用したブランディング施策にも優れており、広告に遊びを取り入れることで注目度を高めた事例です。

参考:PR TIMES|3D犬「ハビウルくん」のお家(LEDビジョン)を渋谷宇田川町「ハビウル渋谷」に納品しました

③江南コエックスモール(韓国)

韓国・ソウルの江南地区にある「コエックスモール」外壁に設置された3D LEDビジョンは、世界最大級の屋外映像装置として注目されています。縦80m×横20mの圧倒的スケールで、湾曲する2面のディスプレイが一体となり、巨大な3Dアート「WAVE」などが放映されます。

開発したのは没入型テクノロジーを専門とするd’strict社です。ビルの中に巨大な水がうねっているかのような映像は、世界中のメディアで取り上げられるほどのインパクトを生みました。

まとめ

3D LEDビジョンは、圧倒的な視覚インパクトと話題性で、現代の広告・ブランディング手法に新たな可能性をもたらしています。

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監修者
木下 大輔

<役職>キノテック株式会社 代表取締役

<経歴> 大学卒業後、三菱電機子会社でLEDビジョンのレンタル・運営業務に従事。 その後、技術取締役として映像技術会社を経て2020年にキノテック株式会社設立。