近年、広告や商業施設のディスプレイとして注目を集めているのが「透過型LEDビジョン」です。透明なディスプレイを通して映像を表示できるため、視界を遮ることなく情報を伝えられます。

この記事では、透過型LEDビジョンの特徴やメリット・デメリット、価格を解説します。

LEDビジョンの導入を検討されている方や、最新のディスプレイ技術に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

透過型LEDビジョンとは

透明なディスプレイに映像を表示する最新のディスプレイ技術です。ディスプレイ自体が透けて見えるため、背景や景色を遮ることなく情報を表示できることが強みです。

透明LEDビジョンやシースルーLEDビジョンとも呼ばれ、LED素子を特殊な配置で組み込み、透明性を持たせることで実現されています。この技術により、ディスプレイの背後にある風景や光を活かしながら、映像や情報を効果的に表示することが可能です。従来のディスプレイと異なり、設置場所や用途に合わせて柔軟なデザインや配置に対応できます。

透過型LEDビジョンの特徴

透過型LEDビジョンは、ユニークな透明性を活かし、さまざまな用途で利用されています。ここでは、3つの特徴を紹介します。

  • 特徴①視界を完全に遮断しない
  • 特徴②光を通しやすい
  • 特徴③近未来的なデザインを再現できる

それぞれ見ていきましょう。

特徴①視界を完全に遮断しない

ディスプレイに透明な基板を使用しており背景が透けているため、設置場所の開放感を損ないません。

たとえば、お店などのショーウィンドウに設置すれば、通行人は店内の商品を見ながら広告映像を楽しめます。これにより、商品への注目度アップや集客効果が期待できるでしょう。

また、外の景色や光を取り入れられるため、明るく開放的な空間作りが可能です。従来のディスプレイでは難しかった視覚的な圧迫感を軽減し、快適な環境を提供できます。

特徴②光を通しやすい

従来のLEDディスプレイは光を遮ることが多かったため、設置場所によって自然光を取り入れにくい課題がありました。しかし、透過型LEDビジョンは、自然光や室内照明の光を通過させられます

これにより、照明に頼ることなくライトアップされ、省エネルギーにつながります。室内が暗くなりにくいため、自然な明るい空間を保てることも強みです。

特徴③近未来的なデザインを再現できる

一般的なディスプレイでは表現が難しかった、スタイリッシュでモダンな空間の演出が可能です。たとえば、商業施設やオフィスビルの外観に設置すると、施設全体を先進的なイメージにブランディングできます。これにより、通行人や訪問者に新鮮な印象を与えられ、集客効果やブランド力の向上につながります。

また、曲面や複雑な形状にも対応しているため、デザインの自由度が高く、クリエイティブな表現も可能です。アートインスタレーションやイベントの特殊なシーンでも影響力を高められるでしょう。

透過型LEDビジョンのメリット

ここでは、透過型LEDビジョンのおもな4つのメリットを解説します。

  • メリット①採光しながらコンテンツの表示ができる
  • メリット②簡単に設置できる
  • メリット③ショーウィンドウに映像を流せる
  • メリット④ピクセルピッチが選べる

それぞれ見ていきましょう。

メリット①採光しながらコンテンツの表示ができる

透過型LEDビジョンは光を通過させるため、設置場所が明るいまま維持されます。これにより、照明に頼ることなくライトアップされ、エネルギー効率が高く、電気代の節約も可能です。

ディスプレイは透明な基板にLED素子を格子状に配置しているため、光がディスプレイを通過できるようになっています。この構造により、ディスプレイが設置されていても自然光をそのまま取り入れられるのです。

また、オフィスの窓ガラスに設置する場合、光を遮らず昼間でも外の景色を楽しめ、圧迫感から開放されます。

メリット②簡単に設置できる

LEDビジョンの準備には専用の金具やフレームが必要で、設置作業に時間と手間がかかっていました。しかし、透過型LEDビジョンは従来と比べて軽量なため、設置や移動が容易です。

たとえば、窓ガラスに貼り付けるタイプの製品もあり、重量に耐えるための設備が不要です。シート型は片面が粘着シートになっており、工具を使わずに貼り付けるだけで設置が完了します。

そのため、期間限定のイベントや急を要する場合でも、少ない準備でスピーディーに進められるため便利です。

メリット③ショーウィンドウに映像を流せる

通常のショーウィンドウは、商品を保護しつつ展示する役割を担っていますが、透過型LEDビジョンは、映像と商品を同時に展示できます。たとえば、アパレル店で服をディスプレイし、商品の説明やコンセプトを映像で表示することで、顧客の購買意欲をより高められるでしょう。

映像を流さないときは通常のショーウィンドウとして機能するため、商品だけを見てもらうことも可能です。

メリット④ピクセルピッチが選べる

ピクセルピッチとはLED端子の間隔の距離のことで、画質の精細さや視認性に関わります。表示したいコンテンツや設置場所に応じて最適なピクセルピッチを選ぶと、視認性を最大限に高められるため、情報の伝達効果が向上します。

たとえば、近距離で詳細な情報を表示するシーンには、細かいピクセルピッチを選ぶのがよいでしょう。一方、遠距離からの視認を重視するシーンでは、広めのピクセルピッチを選ぶことで、コストを抑えながらも効果的な表示が実現します。

透過型LEDビジョンのデメリット

透過型LEDビジョンは多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、3つのデメリットを解説します。

  • デメリット①一般的なLEDビジョンと比べて高価である
  • デメリット②メンテナンスしづらい
  • デメリット③ぼやけて見えることがある

それぞれ見ていきましょう。

関連記事:LEDディスプレイの欠点は?選び方や注意点も紹介

デメリット①一般的なLEDビジョンと比べて高価である

特殊な構造と製造難易度の高さから、通常のLEDビジョンよりもコストが高くなりがちです。一般的なLEDビジョンの1.5倍から2倍の価格になることもあります。

また、高輝度を維持するために消費電力が高くなる傾向で、ランニングコストの考慮も重要です。透過型LEDビジョンの導入を検討する際は、初期費用だけでなく、長期的なコストも視野に入れて計画しましょう。

デメリット②メンテナンスしづらい

多くの透過型LEDビジョンは、LEDパネルを正面からしか取り外せない構造なため、ガラス面に設置する場合にはとくに注意が必要です。多くの場合、取り外しや交換が難しく、専門的な技術や工具が必要となります。

したがって、メンテナンスのしやすさを考慮して設置場所を選ぶことが重要です。製品ごとに仕様が異なるため、導入前にメンテナンス体制やサポート内容を確認しましょう。

関連記事:LEDビジョンのメンテナンス方法やタイミングを解説

デメリット③ぼやけて見えることがある

背景が透けて見える特性から、表示される映像が画面の奥の光と混ざると、表示する映像がぼやけて見えることもあります。とくに、明るい環境や背景が複雑な場所では、視認性が低下するため、導入前に実機で確認しましょう。

また、透過型LEDビジョンは黒色の表現が難しく、夜や暗い場所でない限り完全な黒を表現しづらく、映像クオリティにこだわる場合には注意が必要です。

透過型LEDビジョンの価格

透過型LEDビジョンの価格は、ピクセルピッチや製品の仕様によって異なります。以下に目安の価格をまとめました。

ピッチサイズ(mm) 価格(1平方メートルあたり)
10 20万円~
4 35万円~

導入前に、提供事業者にヒアリングや現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取ることが重要です。

まとめ

透過型LEDビジョンは、視界を遮らずに情報を表示できる先進的なディスプレイ技術です。採光を保ちながらコンテンツを表示でき、簡単に設置可能で、ピクセルピッチも選べるため、さまざまな用途で活用できます。しかし、高価でメンテナンスが難しく、視認性が悪くなることもあるため注意が必要です。

キノテックでは、透過型LEDビジョンの販売やレンタルサービスを提供しており、あらゆるニーズに対応できます。イベントや商業施設での利用をお考えの方は、ぜひキノテックのサービスを検討してください。

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監修者
木下 大輔

<役職>キノテック株式会社 代表取締役

<経歴> 大学卒業後、三菱電機子会社でLEDビジョンのレンタル・運営業務に従事。 その後、技術取締役として映像技術会社を経て2020年にキノテック株式会社設立。