建物内の移動手段として欠かせないエレベーターに、デジタルサイネージ(デジタル表示装置)の設置が増えています。商業施設やオフィスビルなど、多くの人が利用するスペースだからこそ、広告や情報を効果的に届けるチャンスが生まれます。

本記事では、エレベーターにデジタルサイネージを導入するメリットや設置例、効果的な活用方法について解説します。基本を押さえて、自社の施設やオフィスに適した導入方法を検討しましょう。

デジタルサイネージとは?

ディスプレイやプロジェクターなどの電子的な表示装置を用いて、広告や情報を効果的に発信する仕組みです。

紙媒体に比べ、内容を瞬時に更新できる点が大きな特長といえます。また、動画やアニメーションを活用しやすいため、利用者の注意を引きやすいのもメリットです。

おもな特徴は、以下のとおりです。

  • リアルタイムで情報を更新できる
  • 動きのあるコンテンツを配信しやすい
  • 複数の広告や案内を切り替えて表示可能

このようにデジタルサイネージは、運用コストや柔軟性の面で優位性があり、鮮度の高い情報を発信できます。エレベーター内に設置すれば、限られた時間を有効活用し、施設や企業が伝えたいメッセージをより印象的に届けられるでしょう。

エレベーターにデジタルサイネージが導入されている施設

近年、エレベーターにデジタルサイネージを導入する施設が増えています。視線を集めやすい空間だからこそ、宣伝や情報提供に適しているためです。空間利用を工夫することで、利用者に効果的なメッセージを届けられます。

ここでは、以下施設への導入を例に解説します。

  • 商業施設
  • 集合住宅
  • オフィスビル

それぞれ見ていきましょう。

商業施設

商業施設のエレベーターは、広告効果を高める絶好のポイントです。店舗やテナント情報を掲載するほか、新商品やキャンペーンの告知にも向いています。タッチパネル機能があるサイネージなら、利用者が操作して店舗情報を深掘りすることも可能です。

設置するメリットは、以下2点があげられます。

  • 必ず立ち止まる場面で宣伝できる
  • 情報を即座に更新できる

施設全体の集客力アップを図りながら、イベントやセールをタイムリーに告知できる点が大きな魅力といえます。また、季節ごとのフェアや限定商品の宣伝も即座に変更できるため、機会損失を防ぎつつ最新情報を発信しやすいメリットもあります。

関連記事:LEDビジョンを商業施設に設置するメリットは?注意点も紹介

集合住宅

エレベーター内にデジタルサイネージを設置すれば、掲示板では見逃されがちな重要事項や防災情報、イベント告知を効率よく伝えられます。共有スペースの一部として取り入れることで、住民の利便性と建物全体のイメージ向上につながります。

設置するメリットは、以下のとおりです。

  • 掲示板のスペースを節約できる
  • 防災・防犯情報を即座に更新可能

また、各戸に直接配布するチラシの手間を減らし、管理コストを抑えながら円滑なコミュニケーションを図れる点も大きなメリットです。多言語対応のシステムを導入すれば、外国籍の住民にも迅速に情報を届けやすくなるでしょう。

オフィスビル

オフィスビルでは、来訪者や従業員がエレベーターを頻繁に利用します。デジタルサイネージを設置することで、企業ロゴやサービス紹介はもちろん、ビル内の施設案内やセキュリティ関連情報などをまとめて表示可能です。とくに来訪者にとっては、目的のフロアを素早く見つける手がかりにもなるため、全体の利便性が向上します。

設置するメリットは、以下のとおりです。

  • 社内外への情報発信を一元化できる
  • 企業のブランドイメージを強化しやすい

さらに、緊急時の避難経路や災害時の連絡先を即座に更新できるため、安全管理の面でも役立ちます。

エレベーターにデジタルサイネージを設置するメリット

エレベーター内にデジタルサイネージを設置すると、多くの利用者に視覚的な情報を効果的に届けられます。広告や案内の更新もしやすく、紙掲示物とは違った演出も可能です。

ここでは、以下4つのメリットを解説します。

  • 美観性が向上する
  • 効率的に広告を打ち出せる
  • 待ち時間のストレスを減らせる
  • 掲示物のDXを図れる

詳しく見ていきましょう。

美観性が向上する

紙媒体のポスターは掲示期間が長くなると色あせや破れが生じますが、デジタルサイネージなら鮮明な映像や静止画を保ち続けることが可能です。

さらに、動画コンテンツを流すことで利用者の目を引きやすく、建物全体の洗練されたイメージ作りにも貢献できます。

定期的にコンテンツを更新すれば、常に新鮮な情報を発信できる点も強みです。結果的に施設のブランディング向上にも役立ち、来訪者や入居者に好印象を与えられるでしょう。また、複数言語対応のシステムを選べば、国際的な来客にも柔軟にアプローチできます。

効率的に広告を打ち出せる

エレベーターは狭い空間で視線が集まりやすいため、デジタルサイネージを用いた広告訴求が効果的です。

紙のポスターをいくつも貼る必要がなく、複数の広告をスライドや動画で切り替えて表示できるため、短時間で多彩なメッセージを伝えられます。

広告の更新や差し替えも瞬時に行えるので、季節やキャンペーンに合わせたタイムリーな情報発信が可能です。利用者が移動の合間に自然と目を向けることから、ブランドやサービスの認知度向上にも大きく貢献します。さらに、テナントや提携企業と連携して広告枠を売り出せば、運営コストの一部を賄うことも期待できるでしょう。

待ち時間のストレスを減らせる

エレベーターを待っている数十秒から数分の時間は、利用者にとって退屈になりがちです。

ニュースや天気予報、施設のイベント情報などを映し出すと、利用者の関心を引きながらストレスを緩和できるでしょう。

単なる広告だけでなく、エンタメ要素のある動画やミニクイズなどを取り入れれば、楽しみながら次の行動を待てます。結果的に、施設や企業に対する好感度の向上につながりやすく、利用者の満足度を高める施策としても機能します。また、緊急時には重要情報を即座に表示するなど、安全対策にも生かすことが可能です。

掲示物のDXを図れる

掲示物のDX(デジタルトランスフォーメーション)とは、アナログな情報発信をデジタル技術へ移行し、より効率的かつ高付加価値のある運用を行う取り組みです。

エレベーターのデジタルサイネージを活用すれば、紙を貼り替える手間や印刷コストを削減しながら最新情報をリアルタイムで表示できます。

さらに、インターネットを通じた一括管理により、複数拠点で異なるコンテンツを柔軟に更新することも可能です。データ解析ツールと連動すれば、広告や案内がどの程度見られたかを把握できるため、効果検証に基づいた最適なコンテンツ配信が実現します。こうしたDXの取り組みは、施設の運営効率と利用者満足度の両面で大きなメリットをもたらすでしょう。

デジタルサイネージの種類

デジタルサイネージは、スタンドアロン型とネットワーク型に大別されます。設置環境や運用方法によって、導入コストや更新作業の手間が異なるのが特徴です。それぞれについて詳しく解説します。

スタンドアロン型

ネットワークへ接続せずにコンテンツを再生する方式です。USBメモリやSDカードなどの記録媒体を利用し、コンテンツを直接読み込むため、導入や操作が比較的簡単といえます。

メリットは、以下のとおりです。

  • ネットワーク環境が不要で設置場所を選びにくい
  • 初期費用や維持費が抑えやすい

一方、遠隔操作ができないため、コンテンツの更新には物理的な手間がかかります。とくに複数拠点で運用する場合は、拠点ごとに担当者が更新作業を行う必要があるため、管理効率が課題となることも。しかし、シンプルな構成ゆえに安定性が高く、運用担当が少ない場所や簡易的な運用を目指す施設に向いているといえます。

ネットワーク型

インターネットや社内LANを介してコンテンツを一括管理・配信する仕組みです。遠隔地からでも設定変更や再生スケジュールの調整が行えるため、複数の画面を同時にコントロールしやすいのが特徴です。

おもなメリットは、以下のとおりです。

  • 本部や管理者が一元的にコンテンツを更新可能
  • 時間帯や曜日によって表示内容を切り替えやすい

ただし、ネットワーク環境の整備やシステム導入に多少のコストがかかる点は考慮する必要があります。また、セキュリティ対策を行わないまま運用すると、不正アクセスや情報流出のリスクが発生することも。こうした点に注意しながら運用すれば、効果的な情報発信を実現できるでしょう。

エレベーターのデジタルサイネージに表示させる情報

エレベーターのデジタルサイネージは、利用者の移動時間中にさまざまな情報を効果的に伝達できる媒体です。以下では、配信コンテンツの種類と具体的な活用方法について説明します。

  • 商業広告
  • テナント広告
  • 生活情報
  • 防災情報
  • 施設の管理情報
  • 行政情報

それぞれ見ていきましょう。

関連記事:デジタルサイネージのランニングコストはどれくらいかかる?

商業広告

幅広い商品やサービスを一般の利用者に訴求するために活用されます。たとえば、ファッションや飲食店・イベント情報など、商業施設や周辺店舗が連携して告知するケースも増えてきました。

エレベーター内のサイネージは人目を引きやすく表示スペースも限定的なので、シンプルかつ印象的なビジュアルを重視すると効果的です。短い動画や動きのあるグラフィックを導入すれば、商品やサービスの魅力がより伝わりやすくなります。また、季節ごとのキャンペーンやセールに合わせて表示内容を切り替えられる点も、大きなメリットといえるでしょう。

テナント広告

ビルや施設に入居している企業や店舗が、自社サービスやブランドを周知するために活用します。エレベーター内に設置することで、来訪者やほかのテナントの従業員に対しても効果的にアピールできます。

通常のポスター掲示だと同じ情報を長期間表示しがちですが、デジタルサイネージなら更新の手間が軽減され、新商品やイベント情報を随時アップデート可能です。また、建物全体の管理者が統一的に枠を設けることで、複数のテナント間で公平に広告スペースを使える仕組みを作りやすいのもメリットです。結果的に施設全体の活性化につながり、テナント各社の満足度向上にも寄与します。

生活情報

生活情報を表示すると、利用者にとって日常生活をより便利にする手がかりを提供できます。たとえば、天気予報や交通機関の運行状況、地域のイベント情報などがあげられます。

こうした情報は短い滞在時間の中でさっと確認できるため、忙しい朝や終業後のちょっとした時間の有効活用へとつながります。

さらに、飲食店のメニューや周辺店舗のキャンペーンなども知らせれば、利用者の日常生活に直接役立つ情報を届けられます。結果として、建物内の快適度や利便性が高まり、施設全体のイメージアップにもつながるでしょう。

防災情報

防災情報をエレベーター内のデジタルサイネージで発信することは、災害に備えるうえで重要です。地震や火災などの緊急事態が発生した際には、避難経路や非常口の位置、注意すべき点などを瞬時に伝えられます。

普段は防災マニュアルや安全対策の簡単な解説を掲載しておけば、利用者が常に防災意識を持つきっかけにもなります。通常時には注意喚起程度の情報表示に留めておき、災害時にはネットワークを活用して緊急情報を優先表示する仕組みを整えておくのが理想です。

これによって、混乱を防ぎながら安全な避難行動をサポートでき、ビルや施設のリスクマネジメント体制を高められます。

施設の管理情報

施設管理者にとって、エレベーターのデジタルサイネージは利用者へ向けた大切な情報共有の場になります。たとえば、設備の点検日や清掃日程・停電や断水の予定など、情報をタイムリーに伝えることで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。紙の掲示物で周知する場合に比べて、情報の更新が容易なため、誤ったスケジュールのまま放置されるリスクが少ない点もメリットです。

また、メンテナンス情報だけでなくマナーに関する案内を随時切り替えて表示すれば、利用者が施設を快適に利用するための意識付けにも役立ちます。結果として、全体的な管理効率と利用者満足度が向上するでしょう。

行政情報

行政からのお知らせをエレベーターのサイネージで提供することは、地域社会や自治体との連携を強化するうえでも効果的です。たとえば、住民票や税金に関する手続きの周知、健康診断や選挙の案内などは、多くの人が日常的に関わる情報です。こうした内容を明確に表示することで、利用者が必要な手続きやイベントを見逃さないようにサポートできます。

とくに外国籍の方や高齢者など、インターネットに不慣れな層にとっては、エレベーター内で分かりやすく案内が得られると利便性が高まります。行政との協力体制をアピールすることで、建物や企業の信頼度が増す点も、運営者にとってはメリットといえるでしょう。

エレベーターのデジタルサイネージを導入するおすすめの方法

導入の際、初期投資や保守管理の負担が気になるケースも少なくありません。このようなニーズに応えるのが、デジタルサイネージのレンタルです。サービス提供会社が運用やトラブル対応をサポートするため、専門知識がない状態でも安心して運用を始められます。

ここでは、高品質な機器と充実したサポート体制を兼ね備えた「レンタルビジョン.com」のサービスをご紹介します。高品質かつ低価格のLEDビジョンを全国のイベント会場や展示会場に設営可能で、高精細ディスプレイをリーズナブルな料金で利用できます。

長期利用時の連続日数割引や、現場にスタッフが常駐してサポート。用途や目的に応じたパッケージプランがあるので、まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ

エレベーターにデジタルサイネージを導入すると、美観性や広告効果の向上だけでなく、待ち時間のストレス軽減など多面的なメリットが得られます。

施設運営をスマート化し、利用者の満足度を高めるためにも有効な手段です。また、レンタルサービスを利用することで初期費用や管理負担を抑え、気軽に導入できる点も魅力です。運用形態や表示する情報を工夫すれば、建物全体の価値をさらに高められるでしょう。

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監修者
木下 大輔

<役職>キノテック株式会社 代表取締役

<経歴> 大学卒業後、三菱電機子会社でLEDビジョンのレンタル・運営業務に従事。 その後、技術取締役として映像技術会社を経て2020年にキノテック株式会社設立。