イベントで使用するデジタルサイネージや、LEDビジョンの価格が気になっている方も多いのではないでしょうか?購入とレンタルのどちらがよいか、設営や撤去の費用はどれくらいかかるのか、予算内で最大の演出効果を出すにはどうすればよいか、悩みは尽きません。

本記事では、デジタルサイネージの価格相場から導入・運用費用の内訳、コストを抑えるための実践的なコツを解説します。イベントの規模や期間に応じた最適な選択ができるよう参考にしていただき、費用対効果の高いデジタルサイネージ導入を実現してください。

デジタルサイネージの基本情報

デジタルサイネージとは、映像や静止画をディスプレイに映して情報を届ける電子看板です。ネット経由でコンテンツを遠隔更新可能で、紙ポスターより手間や印刷費を削減できます。

表示時間や曜日に合わせて内容を切り替えられるので、ターゲットへ最適な訴求が可能です。高輝度パネルを使えば屋外でも鮮明に表示でき、イベント来場者の目を引きます。これらの強みが集客力とブランドイメージを高め、結果的に投資対効果を押し上げます。

また、ネットワーク型サイネージなら、遠隔から一括管理が可能です。運用状況の監視や定期的なメンテナンスによって、故障時の迅速な対応や運用停止リスクの最小化が期待できます。

関連記事:デジタルサイネージの仕組みとは?導入する利点欠点も解説

デジタルサイネージの種類

デジタルサイネージは大きく分けて、以下3つの種類があります。

種類特徴
スタンドアローン型USBメモリやSDカードでコンテンツを再生するもっともシンプルなタイプ初期費用を抑えたい場合に適している
ネットワーク型インターネット経由でコンテンツを配信・管理できる複数台の一括管理や遠隔操作が可能
インタラクティブ型タッチパネルやセンサーを搭載来場者の操作に応じて表示内容が変わる双方向型のシステム

イベントの規模や予算、運用方法に応じて最適なタイプを選ぶことが大切です。短期間のイベントではスタンドアローン型、長期間や複数会場での開催ではネットワーク型が選ばれることが多いでしょう。

デジタルサイネージの導入費用の内訳

デジタルサイネージを導入する際にかかる初期費用は、ディスプレイ本体の価格だけではありません。実際に運用を開始するためには、いくつかの周辺機器や設備が必要です。

ここでは、おもな導入費用として以下4つを解説します。

  • ディスプレイの費用
  • ディスプレイスタンドの費用
  • 記憶媒体の費用
  • STBの費用

それぞれ見ていきましょう。

ディスプレイの費用

ディスプレイの価格は、サイズや輝度、パネル方式で大きく上下します。屋内用液晶55インチなら7万~40万円程度ですが、屋外向け高輝度LEDビジョン55インチは50万~150万円を超えることも珍しくありません。

高解像度4Kや超高輝度モデルはさらに高額になりますが、視認性が増し広告効果が高まるため、結果的に投資回収が早まります。イベント用に複数面を並べる場合はベゼル幅が狭いモデルを選ぶと没入感が向上し、設置面積を抑えながらインパクトを提供できます。中古リファービッシュ品を活用すれば、コストを20〜30%削減できる場合もあり、短期イベントでは有効です。

ディスプレイスタンドの費用

ディスプレイスタンドの費用は、材質や耐荷重、可搬性で差が生まれます。固定式スチールスタンドは1台3万円程度で、屋内の常設に向きます。イベントで会場を移動する場合はキャスター付きや分割組み立て式が便利ですが、強度確保のためアルミ合金を使用するため5万〜8万円に上がる傾向です。

屋外仕様では防錆塗装やアンカー固定金具が必要になり10万円を超えることもあります。収納ケースが付属するモデルなら輸送時の破損リスクを抑え、結果的に修理費用を節約できます。複数画面を一列に並べるレールタイプは、位置調整が簡単で設営時間を短縮できる反面、部材が増えるため1セット15万円前後を想定しておくと安心です。

記憶媒体の費用

記憶媒体はUSBメモリとSDカードが主流で、容量と耐久性が価格を決めます。一般的な32GBのUSBメモリは1,500円程度ですが、高温環境対応の産業用モデルは1万〜1万5,000円が相場です。長時間動画や高解像度画像を扱う場合は128GB以上が安心で、一般用は4,000〜6,000円が相場ですが、産業用は2万5,000円以上になります。

書き換え頻度が高いイベント運用では、書き込み回数が多いMLCフラッシュ採用製品を選ぶと故障リスクを減らせます。複数台で同時に更新する際は容量を統一すると管理が簡単になり、差し替えミスを防げるでしょう。

STBの費用

STB(セットトップボックス)はコンテンツを再生しディスプレイへ出力する小型PCで、処理能力と拡張端子の数で価格が決まります。フルHD再生のエントリーモデルは3万~5万円前後、4K対応・SSD搭載などの業務用スペックでは5万~25万円ほどが相場です。

屋外利用では防塵・防滴ケースを追加する必要があり、1万円ほど上乗せされます。複数のディスプレイを一括制御する場合は、マルチ出力端子とギガビットLANを持つ業務用機を選ぶと設営が簡単です。安価な民生用を流用すると発熱や長時間の連続稼働でトラブルが起きやすく、結果的に交換コストが増えるため注意が必要です。

デジタルサイネージの運用費用の内訳

デジタルサイネージは、導入時の初期費用だけでなく、継続的に発生する運用費用(ランニングコスト)も考慮する必要があります。この運用費用を見落とすと、将来的な予算計画にズレが生じる可能性があるので注意しましょう。

ここでは、おもな運用費用の内訳として、以下5つの項目を紹介します。

  • 電気代
  • インターネット回線の月額費用
  • サーバーの月額費用L4
  • コンテンツの制作費用
  • 工事費用

詳しく見ていきましょう。

関連記事:デジタルサイネージのランニングコストはどれくらいかかる?

電気代

サイネージを運用するうえで必ず発生するランニングコストです。月々の電気代は「消費電力×稼働時間×電気料金単価」で決まります。とくに、屋外用の高輝度なLEDビジョンは、屋内の液晶ディスプレイに比べて消費電力が大きい傾向にあります。

24時間365日稼働させる場合や、イベントで多数のディスプレイを同時に使用する際は、電気代もまとまった金額になるでしょう。近年は省エネ性能に優れたモデルも登場しているため、機種選定の際に消費電力も確認することが賢明です。

インターネット回線の月額費用

インターネット回線の費用は、遠隔操作が可能なネットワーク型のサイネージを運用する場合に必要です。サーバーに保存されたコンテンツをダウンロードしたり、表示スケジュールを更新したりするために通信回線を使用します。リアルタイムな情報発信や安定した運用のためには、法人向けの信頼性が高い回線契約がおすすめです。

月額費用は、回線の種類や通信速度によって異なります。なお、USBメモリなどでコンテンツを更新するスタンドアローン型の場合は、この費用はかかりません。

サーバーの月額費用L4

サーバーの月額費用は、ネットワーク型のサイネージで発生するコストです。配信するコンテンツのデータを保管し、管理するために利用します。多くの場合、サイネージ業者が提供するCMS(コンテンツ管理システム)の利用料に含まれています。

多数のディスプレイへ同時に安定して配信する場合、サーバーの負荷を分散させるロードバランサー(L4)が必要になることも。これはサーバーへの交通整理を行う役割を担います。クラウドサービスでの利用が一般的で、その料金は月額5万~6万円が目安ですが、配信データ量に応じて変動します。

コンテンツの制作費用

デジタルサイネージで放映する、コンテンツ(映像や静止画)の制作にかかる費用です。コンテンツは、サイネージの効果を左右する要素となります。費用は、自社で内製するか、外部の制作会社に依頼するかで大きく変わります。

専門の会社に依頼すれば、高品質な映像が期待できるでしょう。価格は静止画か動画か、アニメーションの有無、制作時間などによって大きく変動するため、依頼する際は事前に見積もりを取ることが大切です。

工事費用

ディスプレイを設置する際に発生する、専門的な作業の対価です。壁掛けや天井からの吊り下げ、屋外の壁面への取り付けなど、設置場所に応じた工事が必要です。とくに高所での作業や、新たに電源を引き込む電気工事、配線を隠すための内装工事が伴う場合は、費用が高額になるケースもあります。

イベントでの短期的な利用では、設営・撤去費用として見積もりに含まれるのが一般的です。安全な設置のためにも、信頼できる専門業者に依頼することが不可欠です。

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デジタルサイネージの費用を抑えるコツ

デジタルサイネージの導入には相応の費用がかかりますが、ポイントを押さえればコストを賢く抑えられます。高機能なものに目を奪われがちですが、本当に必要な機能を見極めることが大切です。

ここでは、費用を抑えるための4つのコツを見ていきましょう。

  • コツ①目的に合うディスプレイを選ぶ
  • コツ②スタンドアローン型を使う
  • コツ③リースで+L4契約する
  • コツ④自社で用意できるものがないかを確認する

それぞれ解説します。

コツ①目的に合うディスプレイを選ぶ

コスト削減の基本は、オーバースペックな機材を選ばないことです。目的や環境に対して過剰な性能のディスプレイは、単に価格が高いだけで無駄な投資になってしまいます。

たとえば、屋内で使用するにもかかわらず、高価な防水機能付きの屋外用モデルを選ぶ必要はありません。また、観客との距離が十分にある会場なら、必要以上に高精細なディスプレイでなくてもよい場合があります。「誰に、どのような環境で、何を伝えたいのか」という目的を明確にし、それに最適な性能のディスプレイを選ぶことが賢い選択といえるでしょう。

コツ②スタンドアローン型を使う

スタンドアローン型は、ネットワーク型に比べて機器構成がシンプルなため、初期費用を安く抑えられるのが魅力です。また、月々の通信費やサーバー利用料もかかりません。

しかし、表示内容の更新はUSBメモリなどを使い、現地で手動で行う必要があります。そのため、急な情報変更が多いイベントでの利用や、複数台の表示を同期させたい場合には不向きな側面も持ち合わせます。コストを削減できるメリットと、運用上の手間や機能制限を天秤にかけ、どちらがプロジェクトに適しているか慎重に検討することが重要です。

コツ③リースで+L4契約する

リース契約を活用すると、高額なロードバランサー(L4)も初期投資を抑えて導入できます。ロードバランサーは、複数のサイネージへの負荷を分散し、安定した配信を実現する機器です。購入すると多額の初期費用が必要ですが、リース契約なら月額料金として経費処理でき、キャッシュフローの改善につながります。

イベント会社の場合、複数会場での同時開催や大規模イベントの際に必要となることが多く、リース契約なら必要な期間だけ柔軟に対応可能です。また、故障時の代替機提供やメンテナンスサービスが含まれるプランもあり、安定運用の面でもメリットがあります。技術の進化に合わせた機器更新も容易になるでしょう。

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コツ④自社で用意できるものがないかを確認する

業者にすべてを依頼するのではなく、自社で対応できる部分を切り分けることもコスト削減につながります。たとえば、放映する動画や静止画といったコンテンツを自社のデザインチームで制作したり、再生用のPCを自前で用意したりする方法があります。

イベント当日の再生管理を行うオペレーターを、自社スタッフで担当することも可能です。ただし、機材の相性や専門知識が必要な場合もあるため、どこまで自社で対応できるかは、事前に業者へ相談・確認することが大切です。

デジタルサイネージを選ぶ際のポイント

デジタルサイネージ選びで後悔しないためには、価格だけで判断しないことが大切です。

ここでは、機器選定における2つのポイントを掘り下げます。

  • ポイント①必要なスペックを見極める
  • ポイント②価格と性能のバランスを考える

この2つの視点をあわせ持つことで、満足度の高い選択が可能になります。

ポイント①必要なスペックを見極める

ディスプレイの性能を表す「スペック」を正しく理解し、目的に合ったものを選ぶことです。とくにイベントで利用する際は「輝度」「ピクセルピッチ」「防水・防塵性能」の3点を確認しましょう。

輝度は画面の明るさで、屋外の太陽光の下でも見えるかにかかわります。ピクセルピッチは画素の細かさで、観客との距離が近いほど細かいものが必要です。また、屋外イベントでは急な天候の変化に対応できる防水・防塵性能も欠かせません。これらの必要なスペックを明確にし、業者に伝えることで適切な機材提案を受けられます。

ポイント②価格と性能のバランスを考える

もっとも重要なのは、価格と性能のバランスが取れた製品を選ぶことです。安さで選ぶと、「日差しが強いと画面が暗くて見えない」「映像がカクカクしてスムーズに再生されない」といったトラブルにつながりかねません。これでは、せっかくの投資も意味がなくなってしまいます。

一方で、必要以上の高性能(オーバースペック)な機材は、無駄なコストを発生させるだけです。複数の業者から提案と見積もりを取り、価格の内訳と性能を比較検討しましょう。これによって、本当の意味でコストパフォーマンスに優れた、プロジェクトに最適な一台を見つけられます。

まとめ

デジタルサイネージの価格は、ディスプレイ本体から周辺機器、運用費用まで多岐にわたります。イベント会社にとって、購入とレンタルの選択は重要な判断ポイントとなるでしょう。

レンタルビジョン.comでは、高品質で低価格なLEDビジョンのレンタルを提供しています。2.6mmピッチの高精細なLEDビジョンを、1日だけの利用から展示会での複数日利用まで、ニーズに応じたパックでご用意しています。LEDビジョン本体・設置撤去・運送費がコミコミ価格で、設営日やリハーサル日の機材費はかかりません。

スタッフが運搬・設営まで対応し、ご希望によりイベント会場での常駐管理・監視も可能です。全国どこでも対応していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

監修者
木下 大輔

<役職>キノテック株式会社 代表取締役

<経歴> 大学卒業後、三菱電機子会社でLEDビジョンのレンタル・運営業務に従事。 その後、技術取締役として映像技術会社を経て2020年にキノテック株式会社設立。